「自動車、人工知能、農業、そしてデータの未来をエンジニアと語る会 」に行ってきた
目次
どんな勉強会だったの?
http://eventregist.com/e/gjZd879sJrEl
勉強会の内容
ビジネスドメインや職種も異なるスピーカーが何名も話しをし、なんとなく収集がつかなくなっていた気もしますが、大きく分けると3つに分類できると思いました。
技術的な話
機械学習API
TensorFlow
Cloud Machine Learning
その他
- Google検索(RankBrain)
- Googleフォトの画像検索
- Gmailのスマートリプライ(英語のみ提供、モバイルアプリからの返信率10%)
- Google翻訳
- データセンターの冷却コスト40%改善 / 電力効率の15%改善
ビジネス的な話
- 農民のITリテラシーがヤバイ
- 1つの村で1つのGoogleアカウントを使っている
- サイエンスの教育レベルが低い(分数できない大学生もいるとか)
- お金がなく、プリペイドでROMを購入することもあり、無料アプリもほぼ有料アプリと同じ心境、なかなかDLされない
- センサーを置くと盗まれるから、人工衛星で農場を監視するようにしている
- 海外でやっていくのに一番大事なのは、技術でも言語力でもガッツでもなくて、お腹を壊さないこと
マインドの話(キャリアや起業の話)
働き方・テクノロジーとの関わり方は大きく変わっていく
いわれなくても冷静になって、一歩引いてみればそうですよね。自分たちが子供時代と今を比べたら、ハードやソフト、サービスの充実度は大きく違いますね。今の10歳以下の子供が大人になったとき、一体どんな働き方になるのか?それをサポートするテクノロジーはどういった形になるのか、考えてみるとワクワクします。
ただボク個人としては、よく言われるような学校で学ぶことや、何かしらのコミュニティで仕事をする、ということは変わらないけれど、、データ収集の精度や規模の増大、機械学習の成果の充実(音声認識・物体認識・分類・因果関係、相関関係の分析、など)により得られた恩恵は誰でも使える技術になる、という話には懐疑的です。
機械学習は、Microsoft Officeや英語のような誰でも使えるツールになる、といいますが果たしてそうでしょうか。誰でも使えたほうが良いツールという意見であれば賛成ですが、実際理系の教育を受けている学生、テクノロジー系の企業に属している若手社員がPCを満足に使えないことや、英語教員がろくに 英語を使えない現状を踏まえると、誰でも、というのは関係者のポジショントークであると考えています。
教育システムが変わったり、技術的な大きなブレークスルーがない限りは、せいぜい一部のエリート階層にある人たちが使うツール程度ではないのでしょうか。
キャリア
楽天の北川さんが、「面白い = 関係があって、新しい発見である」・「面白さと発見は反比例する構造である」・「構造があるものは、それを壊すことができる」といくつか示唆にとんだ話をしていました。
キャリアに当てはめると、データの蓄積・構造の発見が一歩目、そしてそれの破壊が空を破ることなのかなと今時分が置かれている立場を踏まえ思うところがありました。
- デザイン(UI/UX)
- ストーリー(Context)
- 発掘テクノロジー(Algrithm)
- 知識データ(Knowledge Data)
エンジニアの未来
未来を見通すことは難しいですが、現状と近未来くらいを考えてみると
- データサイエンスの発展、データ構造化の発展により、機械学習の叡智はAPI化・アーキテクチャからされるはずなので、その使い方を学ぶ必要がある
- サイエンスでは、何をやっても(レコメンド、分類etc)90〜92%の精度が一般的に限界。しかし、ビジネスに転用するため99%の精度が求められる。エンジニアはオペレーションツールのデザインをし、オペレータをエンパワーする存在である
- エンジニアが思い描くユースケースやユーザーの世界は、とりわけグローバル・ビジネスにおいてはえらくサービス提供側と乖離している
- 日本やイスラエルなど、少し人件費を安くしたチームを海外に置き、アメリカに本社をおく会社携帯も増えている
- 車とモバイル領域は日本人に強みがある(組み込みエンジニアとかも多いしね)
- 英語は弱い
- データサイエンティストのクオリティは、海外のほうが高い(海外では英語ネイティブ + コンピュータサイエンス + α(データサイエンス、セキュリティサイエンティストetc)が当たり前)
ベンチャー企業の存在価値、ビジネスの攻めどころ
既存の慣習が残りブラックボックスされた部分を、クリアにしてあげたり、ハイエンドの新商品しか恩恵が受けれないような状態に対して、安価に同等の価値を提供したり、そういったことは大手企業ではリスクをとれず行うことが苦手と言われています。
こういったところに風穴を開けるのがスタートアップの存在意義なのかなと感じました。
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